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集中治療室情報サイト

ICUの組織

集中治療室では24時間、集中治療医、看護師、臨床工学技士、薬剤師からなるICU常駐スタッフチームが病棟担当医・外来主治医と連携して患者さんの診療にあたります。必要に応じて病院内の各科専門医師に協力を要請します。その他、常駐はしていませんがICU専門のリハビリテーションスタッフや栄養士が患者さんの回復をサポートしています。

スタッフのシフト

 医療スタッフと看護スタッフは24時間体制で常駐しています。しかし、他の入院病棟とは異なり、仕事はシフト制で構成され、アクティブな業務と休息時間を交互に取ることができるため、仕事の質が保証されていますが、いつも同じ人がそこにいるとは限りません。シフトが重なることで、患者さんの経過や予定されている治療プログラムなどの情報を引き継ぎが可能になります。ICU医師は院内の緊急時にも呼ばれる事があり一時的にごく短時間ベッドサイドから離れる事がありますが、看護師は継続的なケアを保証するため、患者さんに2人に対して1人の割合で配置されています。

患者タイムスケジュール

集中治療室での患者の一日は、早朝5時〜6時頃に、その日の身体の状態を確認するために、採血をすることから始まります。その後、ベットに座ったままレントゲンを撮影します。レントゲンの撮影が終わりましたら、食事が始まっている患者さんには食事を運びます。そして、看護スタッフが患者さんの歯磨きや洗面を行ないます。移動式のTVもあるため、希望がある方にはセッティングし見て頂くことも可能です。その後、ベット周りの掃除を行ない、患者さんの体を拭いたり、着替えを行ないます。さらに、患者の自律性の度合いに応じて、14時ころからリハビリを始めます。血圧や自覚症状を見ながら、立ったり、足をベットから下ろしたり、状態に合わせてリハビリを技師と一緒に行ないます。

一般的な入院経過

ICUでの一般的な経過を示します。

1.予定・緊急手術後のICU入室

大きな手術(心臓手術、大血管手術、肺の手術、脳外科手術、長時間の手術など)を受けたあとは一時的に特殊な治療や、生命維持に必要な機器を必要とすることがあります。そのため予定された手術だとしても一時的に集中治療室の中で様々なモニターを使用して注意深く観察させていただくことがあります。経過が良ければ通常は1日から数日で一般病棟へ移ります。

2.救急外来・一般病棟からのICU入室

新たな病気の発症や持病の悪化が原因で、生命維持に必要な体の重要臓器が機能不全に陥ってしまった場合、その臓器の補助を受ける為に集中治療室に入ります。原因となった病気に対する治療の効果が現れ、集中治療室での臓器の補助が必要なくなったと判断された場合に一般病棟に移ります。病気の種類や元々の健康状態によりますが、数日から1週間程度、場合により数週間かかることがあります。